油彩作品の画面保護について

完成した油彩画は、画面を大気中のガスやチリなどから保護し保存するために、ニスがけを行います。ニスの引き方によっては、画面の艶の調整の役割も果たし、油絵具の美しさを引き出すこともあるので、ニスがけのやり方にも工夫を加えた方がよいでしょう。
画面保護(ニスがけ)は油彩画の表面に塗膜を作るという行為であり、乾燥前に行ってしまうと下の油絵具の乾燥を阻害します。そのため、油絵の具が完全に乾燥する半年〜1年後以降に行うようにします。
完全に乾燥する前に塗るときはタブローではなくルツーセを用いるとよいでしょう。保護ニス自体が汚れたり変色した際に新たに塗り直しができるように、ニスは再溶解性を持っています。塗り替える際は、揮発性油で古い塗膜を除去し、新たにニスを塗り替えます。
塗布する際には、寒冷により曇りが生じることがあります。暖かい部屋でやる方が、ワニスがよく伸びて作業しやすい。画面を少し太陽光に当てて暖める方法もあります。
天然樹脂ではダンマル、マスチックなどが使われ、メーカー製のものは再溶解性のある合成樹脂とぺトロールによるものが多いです。つや消しの保護ニスを作るためには、蜜蝋やシリカを加えることもあります(ただし蜜蝋を入れたものは埃が付きやすい)。光沢のニスとつや消しのニスを塗り重ねることで、半光沢の効果を出すこともできます。