擦筆(さっぴつ)

紙 擦筆 No.3 さっぴつ
擦筆は、綿のような紙素材でできた棒状の鉛筆のようなものです。鉛筆のようなもの、とはいっても芯が入っているわけではありませんので、擦筆だけを使用して画用紙に描画することはできません。まずは鉛筆で描いた後に、その上から陰影の調子を整えるために使用します。
画用紙は表面が凸凹した紙です。鉛筆でデッサンをすると鉛筆の粉がその凸凹に付着して色がつく訳ですが、凹んでいる部分には、うまく鉛筆の粉が乗らないことがあります。
擦筆はそんな時に、画用紙の目の細かい部分に鉛筆の粉を定着させるために使用します。同じような効果はティッシュや指を使用しても出すことができますが、細かい部分の陰影を整えるためには、擦筆が便利です。擦筆を使用すると、その部分の、「ざらざらした感じ」を抑え、調子をやわらげぼかすことができます。
ただし、紙を擦る、ということは、紙を傷つけることにも繋がります。あまり強い力を入れすぎたりすると、紙を痛める原因となります。
また、擦筆を使い過ぎると、全体的にぼやけた感じになってしまって、締まりのない画面になってしまいます。鉛筆の粉が凹んでいる部分に入り込む、ということは、その部分を消したり修正したりすることが難しくなるということも意味しますので、あくまでもピンポイントで使うように心がけましょう。